2011年6月13日月曜日

中島美嘉 THE ONLY STAR @ 鳥取梨花ホール 0612

 去年の秋は、両側耳管開放症で10周年ツアー中止、この5月は急性声帯炎で神奈川公演を延期。万全な状態ではなく、自身が一番歯がゆい思いで、ステージに立ったのだろう。もしかしたら、やむなく強行したのかもしれない。 
 2曲目が「GLAMOROUS SKY」。どうせなら、ハナから、「こんばんは、ブラストです」とぶっきらぼうにMCしてNANAになりきってほしい。NANAのときに近い短さの髪、赤が基調の派手なステージ、ツインギターのリフ。あこがれの生NANA。映画のオーラそのままだ。客を巻きこむMC、会場全体でWAVE。ロックベースの楽曲のうちは、荒さが誤魔化せるが、バラードが続くとそうもいかない。
 NANAは、レイラの完成度に比べると、未熟な歌い手の設定だが、今回はあまりにもコンディションが悪い。声帯炎の直後では歌にならない。
 「愛してる」に、「STARS」と「WILL」を絡めた初期の名曲メドレーが嬉しい。だが、さびのテンションが持続しない。声量はあるが、声のコントロールが出来ないため、投げっぱなしの歌唱になる。高い音域で声が割れる。裏声以外は、高い音が安定しない。力みが走り、余裕がない。
 限りなく歌い続けてきた「雪の華」でさえ、歌いはじめの低い音がとれない。さびのロングトーンも、仕上がりも荒い。

 1stから3rd、「桜色舞うころ」「GLAMOROUS SKY」あたりまでの中島美嘉はカリスマだった。曲調も歌唱も好きで繰り返し繰り返し聴いていた。
 1stにある「A MIRACLE FOR YOU 」は中島美嘉が誰かを元気づけたいと作詞した。休業前の挨拶で、会場のファンが中島のために歌い、中島を泣かせた曲でもある。 アンコールの最後で、歌いあげた「A MIRACLE FOR YOU」は希望の歌だった。ゆっくり、休めたとき、いつかまた、THE ONLY STAR として中島美嘉の歌唱を聴かせてくれるだろう。

0 件のコメント: