今日のカジルでの「風になれば」は、この三年間で一番美しい「風になれば」だった。全国行脚してたときのAPPLE JAMや福屋、真夏の水辺でジュディオング衣装だったとき、冬のJIVEのペンライトに涙したとき、そして、CDで聴く「風になれば」より、そのどれよりも素晴らしかった。
懐かしのフォーク路線にいた頃、役柄上、少し地味めで抑揚のないフォークをおとなしく唄う印象が強かった。まだ、玉城ちはるの「歌」ではなかった。「風になれば」も声枯れで切々と歌っていた印象がある。それが翌年の夏には、さらさを引き連れ、水辺のコンサートでジュディオング衣装を纏い伸びやかな歌声を披露しイメチェンを遂げる。そして、その直後には、シンカノハモンで情念の玉城として覚醒する。「もう行かなきゃ気づいたのだから。・・・失うものは何もない」ついに、メガネナイトでは、エロ玉城の確固たる地位を築きあげる。「それよりきみのスカートの中が見たい」五月晴れの夕刻、さらさのmachiko先生が最近めきめきと自信をつけてきたMCで玉城を紹介する。ようやく涼やかになった風がカジルのステージを渡る。その1曲目が「風になれば」。
これほど澄みわたった声質の玉城ちはるは初めて。アルバム制作のため一ヶ月の間、喉を休めていたという。ミスチルのマニピュレータも参加しているとのことでアルバムへの期待がふくらむ。
柔らかな笑顔で、語りかけるように優しく空に透き通っていく「風になれば」は間違いなく「あなた」の胸に届いてる。アルバムにリミックスしてもいいと思うほどに。
さらさの演奏はアレンジが多彩で音の拡がりがあって楽しい。Earth, Wind & Fireのファンタジーでハープがリズムパートやってたのは印象的だし、ベンチャーズのパイプラインもいい。リードギターがフェンダーのジャズマスターモデルでヒュッってやるのを、machiko先生が悪戯っコの顔して楽しそうにハープの弦をこするのがおもしろい。
すっかり玉城に鍛えられ、MCも冴えわたるさらさ。夜の路上でも、一番の人だかりで大声援を受けてました。アンコールのルパンまで披露して引き出しが多いです。
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