2009年2月7日土曜日

玉城ちはる( 2/6 LIVE Cafe Jive)

 Cafe Jiveの決して広くない店内に丸椅子詰め詰めで6、70人。まわり見渡すと玉城ちはるの年代よりお母さんよりの年代のアラフォー、アラヒーが多い。そして、二十代の女性ファンが目立つ。 アンンコールオヤジとお母さんの同級生トークに混ざり、一昨年の秋のフォークソングのころと随分歌が変わりましたねと会話。娘を思う親心で、いろいろ心配みたい。
 バンドがセッティング開始。去年のフラワーフェスから一緒に活動している「さらさ」の森川君のアコギ、30になったばかりのまちこ先生のピアノとハープ、加えて18のロンゲベースとエレキギター、ドラムの地元調達編成。メンバの衣装は黒基調。
 玉城ちはる登場。沢尻じゃないけど、鳥の巣髪で、黄色の生花を髪飾り。で、真冬なのに肩露わなキャミソールチュニック。(真夏にはジュディオング衣装で汗だくだった) あれ、キャラ濃いぞ、こいつ。客席への第一声からハスキー。両手を大きく使う手話アクションがインド舞踊のようでエキゾチック。「きれいな声」というより、太めの声質が量感あって手ごたえある。いろんな声音があって、肌触りがいい。4列目だけどマイクスタンドの真正面の高椅子に座れたので、ちょうど目があう位置で、パフォーマの迫力を間近に感じる。
 テンション高い。ガハハと笑い、2曲終わってステージに酒がないぞとビール注文。ヤジには私より目立つなと返し、子供の泣き声には元気かあと声かける。そのたびに笑いが起こる。 3曲目には玉城に内緒で全員に配布された蛍光ペンライトが左右に揺れて、めちゃ感激してた。亡くなったお父さんに捧げる「風になれば」で、なぜか三線を持ちこんで挑戦し、三線用マイクは不要と笑っていた。フォークソング路線のときの、玉城の印象としては「きれいめの声でおとなしめの歌を歌う」あまり特徴のない歌手だった。ノスタルジー路線で、メロディアスではない拓郎の唄を女性キーで歌っても歌は生きない。玉城の叫びではないし、玉城の魅力をひきだせる歌ではない。あのころから、「風になれば」を歌ってたけど、いまがとても自然で、リラックスした表現ができてる。
 「さらさ」のアコースティックは心地良い。アコギのきっちりした音色と、寡黙な(^^)まちこ先生のハープとピアノは、清潔感がある。それに、いまのキャラの濃い玉城の豊かな声が加わると、とても味のあるアンサンブルになる。お父さんがよく聴いていたというフォークルの「悲しくてやりきれない」を歌い終わったあと、内容は悲しい歌だけどとても心が落ち着く歌といって右目の涙を拭っていた。 なんと、今日が広島での初のワンマンライヴだそうだ。今までやってなかったのが不思議。
 バンド編成に戻り、新境地のシンカイノハモンは、ビートが効いていて、思わず手拍子する。「深い森の海」から旅立ち、「出来ないことは何もない」と歌いあげる玉城の歌力にひきこまれ、会場が揺れる。新曲の「君が愛の種」を歌いあげてステージを去ると、アンコールオヤジのアンコールを皮切りに、チハルコールが湧き上がる。
 アンコールは、一転してナットキングコールのLOVEで楽しく客をのせてくれた。いろいろあるんだろうけど、歌手としての玉城はほんとにいまが旬で、目が離せないアーティスト。お母さん、心配しなくても娘はしっかり成長してるよ(^^)