2010年3月30日火曜日

Mebius in 広島クラブクアトロ 0328

http://www.universal-music.co.jp/mebius/
  30万人に選ばれた歌声・・・ このキャッチは伊達じゃない。1月のJIVEで偶然に聴いたとき、60秒もたたないうちに、二人の歌声の虜になった。胸が熱くなって喜びが湧きあがる。ドーパミンがリズムを刻んで、勝手に弾けてるようだ。とにかくこの才能に出逢えたことが嬉しくて幸せな気分だった。
 ボーカルマイクを持つ女性に続いて、キーボードの女性の歌声が響く。正直、驚いた。同等以上の力量、ツインボーカルのスーパーデュオだ。そして、姉妹が織りなす純度100%のシンクロニシティが奇跡のハーモニーを生む。
 声質が近いからハーモニーの親和性が高い。メジャーデビューシングルの「オレンジ」のサビでのファルセットのハーモニクス(特にCのピッチ)はダイアモンドダストのきらめきがあって、琴線を叩かれる。天性のヴォーカリスト佐々木彩のファルセットと同じ倍音を持つ声だ。JIVEではライヴのあとも気さくに姉妹で話に応じてくれて、CD(夢のカケラ/オレンジ)のサインとMebiusバッジをもらいました。

 3/28は晴れの暖かい日曜で桜は五分咲き。白島の京橋川の橋詰で花見。肉を際限なく食べつくし、クアトロのあるパルコへ徒歩で向かう。今日はクアトロのスリーメンでオープニングを飾る。
大観衆のまえでバンド(ギター、ベース、カホン)を従えて堂々としたパフォーマンス。公開姉妹ケンカで場内を沸かせる。 やっぱり、「夢のカケラ/オレンジ」は出色の出来。桜をテーマにした歌も好きだ。最後に歌った曲は4/1から解禁となるJA共済の交通安全のCM曲で「青空」。
 テレビから偶然、あのハーモニーが流れてきたら、きっと元気になれる。

※official siteより
Mebius / メビウス 広島県出身。
岡田真実 (Okada Mami)、岡田賀江 (Okada Norie) の姉妹ユニット。
 幼い頃から歌やピアノを始め、いつか自分たちもアーティストになりたいと夢見る。Yahoo!ミュージック オーディション「WHO’S NEXT?」に応募。応募楽曲数約3000曲、投票ユーザー数約30万人の中から圧倒的なパフォーマンスと歌唱力でグランプリを受賞。ユニバーサルミュージックより「夢のカケラ」でデビュー。

2010年3月14日日曜日

和泉宏隆ピアノトリオ 鳥取 アフター・アワーズ 0314

 銭湯の二階にある鳥取のライヴハウス(アフター・アワーズ)にT-SQUREの和泉宏隆がピアノトリオでやって来た。T-SUAREの黄金期('83~)を支え、1998年に 脱退したあと、しばらくの間ソロ活動をして、韓国からの演奏オファーをきっかけに6弦ベースの村上とパーカッションの板垣に出会う。T-SQUAREは1994年に韓国政府の正式承認を得て日本人音楽家として初演奏。フュージョンという音楽が歴史の融解に相応しかったのだろう。和泉のピアノは海を越えても愛されている。 
 SQUARE(THE or T-)はフュージョンの黎明期を牽引した。和泉は、創設者の安藤(G)、伊藤たけし(Sax)に次ぐ在籍歴を持つ中核メンバーだった。バンドとしては、リリコンの音色が印象的なTRUTH('87)で認知度を高め、伊藤が'91に脱退したあともジャズ・ファンク、ブラス・ロックを展開する本田雅人の加入で黄金期を持続した。そのなかで和泉の流麗なピアノが、本来の叙情性の輝きを現わしていた時期がある。
 「NATURAL」('90)は伊藤の最後のアルバム。 このときのSQUAREの音楽がいちばん好きだ。伊藤のウィンドシンセ、安藤のギター、和泉のピアノの配合が美しい。特に、白馬のたてがみが揺れるさまを想起させるゆったりとした曲調の「WHITE MANE」 と、陽光と花と風が戯れる「DAISY FIELD」が心地よい。
 「DAISY FIELD」では、和泉のスリリングでリリカルな打鍵に心が躍る。和泉のソロピアノは果てなく続くジェットコースター。両手にまさしくバタフライ・エフェクトがかかり、途切れることのない音符のシャワーが降り注ぐ。奇跡の右手のオクターブ奏法で高い音域から色彩豊かな情景を映し出す。
http://www.youtube.com/watch?v=a5oNb_lYG9M

 写真はアフター・アワーズのピアノ。和泉の奇跡の右手が見える場所で楽しむことができた。6弦ベースの音も多彩だ。まろやかな音色で、ギターの領域もすべてカバーする。ライヴは2ステージ。新しいアルバム「covers NOSTARSIA」を中心に、ソロピアノ作品集や、SQUARE時代の懐かしいメロディーも響かせてくれた。
 上原ひろみが繰り出すジェットコースターは、ひとつひとつの打鍵が隙間なく無機質な造形物を生み出すような質量感を抱かせるが、和泉のジェットコースターソロは、圧倒的な水量で聴く者を包み込む。 その予想のつかないスリリングな流れが胸を疼かせる。ピアノトリオは心地よいバランスで観客を沸かせてくれた。
 妹尾美穂もまた、このアフター・アワーズのYAMAHAから水流を操り、のびやかな絵を描く。ピアニストには彫刻家と画家がいる。近いうちに、妹尾美穂のモイスチャーリンス・ピアノと笑顔に会いに行こう。

「covers NOSTARSIA」からの演奏曲
・Someday We'll All Be Free ダニー・ハザウェイ
・As スティービー・ワンダー
・I Need To Be In Love カーペンターズ
・What You Won't Do For Love ボビー・コールドウェル
・What's Going On マーヴィン・ゲイ
・Through The Fire チャカ・カーン
・Valdez In The Country ダニー・ハザウェイ