2010年6月13日日曜日

菅野美穂 なおちゃん @パーマネント野ばら

「ずっと好き」はどこにもないから、私は毎日、小さな嘘をつく・・・・・・

 小さな漁師町。ここに住む女性には行き場がない。空と海が美しい、閉ざされた町。
 わたし、この町きらい。カスばっかりが残ってる(なおこ)

 西原理恵子の漫画なのに珍しいくらい主人公は普通の女性だ。パンチパーマのおばちゃんだけでなく、友人のみっちゃんも、ともちゃんもダメンズウォーカー。ヒロインのなおちゃん自身も離婚した出戻り。原作では初老の彼との回想シーンがあるが、映画では、高校教師の江口洋介が恋人役。なおこ以外の女性はみんなキャラが強烈で、その分抱えている傷が哀しい。なおこは普通。・・・あれ?、なおちゃんも変だ・・・。誰にも見えない、もう死んでしまった相手と海辺でデートする。

 みっちゃん、わたし、くるうとる?(なおこ)

 そんなんやったら、この町の女は、みんなくるうとるわ。(みっちゃん)

人生うまくいかないし、みんなおかしい。でも、みんなそれを問いただしたり、責めたりしない。みんな、わかってて、何も言わず寄り添って生きている。なおこが嫌いな町は、哀しい女たち、みんなを受け入れている。 

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