2013年8月4日日曜日

謎解きはParadise Kiss(パラキス)のあとで 矢沢あい*北川景子 毒舌執事と刑事令嬢

 映画化された矢沢あいの「Paradise Kiss」(通称:パラキス)は「NANA」と同時期の作品で彼女が漫画家として完成域に入ったときの作品だ。デザイナーセンスが光るキレの良い画力に魅了され惹きこまれると、深い人間洞察から生まれたキャラクターは活き活きと読者のなかで育つ。その若くて未熟な男女の出会いやすれ違いに翻弄させられ、すっかり矢沢あいの世界の漂流者となる。

 












   そのパラキスのヒロインに抜擢されたのが「北川景子」だった。映画「NANA」ではバンドメンバーのキャスティング(中島美嘉・宮崎あおい・松田龍平・成宮寛貴・平岡祐太・松山ケンイチ・玉山鉄二etc)で原作のファンからイメージが違うとブーイングがあったが、北川景子はヒロインとしてど真ん中だった。学園のフェスティバルのデザイナー発表会で仲間が創ったブルードレスを纏う素人モデルはこう云ってステージに向かう。

「大丈夫、任せて。この会場のすべてのひとを、わたしが楽園(パラダイス)に連れて行く」
このときの北川景子は、矢沢あいが描く早坂紫を凌駕した。


 












  2011年度の「本屋大賞」第一位で年間ベストセラーの「謎解きはディナーのあとで」は毒舌執事と刑事令嬢というエキセントリックな設定だが、見事に北川景子がはまる。そして「失礼ながら・・・、お嬢様の目は節穴でございますか?」で始まる櫻井の毒舌は展開がわかっていても笑ってしまう。家族ゲームで鬼気迫る家庭教師を演じきった櫻井の演技は安定感がある。
 それにしても、共演が華やかだ。基本コメディーだし、TVの続きくらいで観に行くとけっこう見応えあるのでお薦めです。

 <TVレギュラー>
  影山:櫻井翔 ・宝生 麗子:北川景子 ・風祭 京一郎:椎名桔平
 <劇場版ゲスト>
  中村雅俊・桜庭ななみ・要潤・黒谷友香・生瀬勝久・竹中直人・鹿賀丈史・宮沢りえ

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