2013年6月22日土曜日

荒井由美「ひこうき雲」 ~庵野秀明*瀧本美織~ @ジブリ「風たちぬ」

 ジブリの新作は「風たちぬ」。エヴァンゲリオンの生みの親「庵野秀明」は作画でなく主人公の「堀越二郎」の声優で参加する。そして、「魔女の宅急便」の「やさしさに包まれたなら」から四半世紀近い時を経て、ユーミンが「ひこうき雲」でジブリとコラボする。

いまから40年前の1973年、荒井由美は「ひこうき雲」でアルバムデビュー。歌謡曲とフォーク全盛の時代、従来の枠に収まらない稀有な才能は、細野晴臣、鈴木茂、山下達郎そして松任谷正隆をも触発し、翌年には荒井由美の感性の結晶「MISSLIM」の完成に至る。
 初めて試聴した荒井由美の世界は異次元だった。ティンパン・アレイの演奏が、グラスハープみたく不思議な音色の荒井由美の声と絡まり、風に乗るように別世界の旅へ誘った。扱いにくい民族楽器のような特殊な声帯は賞味期限が短く儚い。あの頃の荒井由美の声は、珠玉のメロディ(ひこうき雲・曇り空・ベルベット・イースター・雨の街・瞳を閉じて・やさしさに包まれたなら・海を見ていた午後・12月の雨)とともに煌めいていた。
 ファーストの楽曲「雨の街を」のヴォーカル収録で苦しんでいたとき、ピアノの上の牛乳ビンにダリアの花を挿した松任谷正隆に惹かれ、荒井由美から松任谷由美になる。その荒井由美最後のツアー「荒井由美全国縦断リサイタル」のチケットが下の写真。放課後、川端銀座のマスダレコードで奇跡の最前列「あ」チケットを入手。高校生に嬉しい前売り1800円。1000席に満たない箱の鳥取市民会館に来てくれた結婚前の荒井由美に感謝^^
ちなみに鳥取市民会館から駅方向に10分歩くと、「風たちぬ」のヒロイン里見菜穂子の声を担当する「瀧本美織」の実家が経営する居酒屋があって、お昼のお得なランチが人気です。

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